国際コンテナ戦略港湾 前編

貿易立国

日本は「貿易立国」として経済成長してきました。

「貿易立国」とは、日本のように資源が乏しく、

海外から原油・鉄鉱石・原料や材料を輸入して

国内で加工、製品にして輸出し、その利益で経済を維持する国のことです。

 

しかし、日本が貿易立国であるということは

既に過去のことになってしまいました。

また、以前はアジアのハブとして日本の港湾が

各船会社の主要な拠点とされていましたが、

現在ではそのようなことはみじんも感じられないほど、

他国にコンテナ船のハブ港が移っています。

その理由は、日本の港では夜間や休日の荷役が著しく制限されていることや、

アジア諸国の他の港と比較してコストが高いことだと言われています。

 

  港   名 国   名 2013年コンテナ本数
上海 中国 33,617
シンガポール シンガポール 32,579
深圳 中国 23,278
香港 香港(中国) 22,352
釜山 韓国 17,612
28 東京 日本 4,885

出典 日本船主協会データを筆者が加工 (単位:1,000TEU)

※   TEUとは20‘コンテナのこと

 

危機を迎えた日本

そのような現状に危機を感じた日本は、

2009年10月の国土交通省による成長戦略会議で

「海洋国家日本の復権」を掲げ、アジア主要国と遜色のない

コスト・サービスの実現を目指すために日本の各港から

「国際コンテナ戦略港湾」を選定することにしました。

その結果「京浜港」と「阪神港」が選出されました。

京浜港には東京港、川崎港そして横浜港が、

阪神港には大阪港と神戸港が属しています。

つまりこれらの港が日本の次代を担う港としての機能を委嘱されたということです。

 そして他国の港湾に負けないコストとサービスを実行するための

3本の柱を取りまとめました。

  1. 「集貨」戦略港湾への広域からの貨物集約等による
  2. 「創貨」戦略港湾背後への産業集積による
  3. 「競争力強化」大水深コンテナターミナルの機能強化や港湾運営会社に対する国の出資制度の創設等による

 

貿易コンサルタント 木村 徹