2019年世界で何が起こるのか!

 まずは、2019年に世界で起こる事柄を列挙します。
 (一部2019年前後のことも含まれています)

 

 誰でも「CPTPP」と「日EU・EPA」が発効されたことは知っているでしょう。しかし、CPTPPという言葉を聞いた事がないという人もいることでしょう。

 CPTPPとはTPP11のことなのですが、TPP11は日本政府だけが使っている用語なのです。ほとんどのメディアは国際基準よりも日本政府に忖度しTPP11という言葉を使っています。しかし、タイ、韓国、英国等がCPTPPへの参加を希望しており、これらの国が加盟したら、日本政府はTPP12,13,14と呼び方を変えていくのでしょうか。
 その他の項目を見てみると、今世界中で一番ホットな話題であるBrexitがあります。その日まで残すところ2週間弱となりました。メイ首相が相当叩かれていますが、あれだけ叩かれ、反対されているにもかかわらず、投げ出さずにいるのはなかなか出来る事ではないと思います。

 その他、いろいろな国の選挙動向を列挙しました。

 日本で国内の仕事のみをしている人には直接的には関係ないと思いますが、じつは他国の政治状況は日本にも皆さんの生活にも大きく影響しています。タイやインド、それにスペインの選挙がどうして関係あるのかと思うかも知れませんが、例えば、CPTPPの一員であるマレーシアはまだCPTPPを発効していません。その理由は昨年の選挙での政権交代です。

 ナジブ政権からマハティール政権に代わったことで、CPTPPの見直しが行われています。

 もっと分かりやすい事例は米国の大統領選挙です。オバマ政権でTPP参加を決めましたがトランプ政権に代わったと同時にTPPから離脱しました。つまり、政権が変わればその国の行方も大きく変わるということです。

 今年はインドで選挙がありますが、その結果如何でRCEPの行方が変わることがありえるのです。それはRCEPが進展するかもしれないし、今年の妥結が難しくなるかもしれないということです。

 また、米国と中国が貿易戦争の真っ只中であり、その影響で幸か不幸か「日米貿易物品協定」が延び延びになっています。いままで、日本は米国からのほとんどの要求に対して”Yes, we can.”という状況ですが、延びれば延びるほど日本にとって不利になります。それは、米国の大統領選挙が近づくからです。選挙で勝つための材料として、トランプ大統領は米国民に自分が行った成果を見せなければなりません。すると、日本への要求がエスカレートすることがありえるのです。

 他国の政治動向が日本の今後に大きな影響を及ぼしていることが分かったと思います。国内取引だけならまだしも、国際取引に携わっている方は世界の動向に目を向けてください。