新年早々興味深い話題が新聞に掲載されました。 英国がTPP11への参加を検討しているという記事です。 TPPはTrans Pacific Partnershipの略であり、日本語では『環太平洋パートナ […]
2017年 物流・貿易分野のトピックス
今年も、残りわずかとなりました。 物流業界の現場では年末の繁忙期となり、皆さん忙しい毎日を過ごしていることでしょう。 今年は、物流・貿易業界に大きな話題がいくつもありました。 その内のいくつかを列挙し、私な […]
輸入商品の原産地とVerification(確認/検認)
輸入関税は何種類かあり、同じ商品でも複数の関税率があるということは、輸入業務を行っている人なら誰でも知っていることでしょう。 その中でも『EPA関税率』や『特恵関税率』は、特に低いというのも言わずと知れたことです。 […]
自動車業界のサプライチェーンに異変が起こっている
NAFTAとは何か 『NAFTA』、最近の報道でこの文字を見ない日はないというくらいメジャーな言葉になってきました。が、これが何かという事を知らない人が多いようです。簡単にいうと、 『カナダ、メキシコ、米国間で協力関 […]
時給2375円の超高額バイト
超高額バイトを見つけました。 なんと、物流作業で。実質、時給2375円です。 実質と言うと、いろいろと面倒な縛りがあったり、 実現不可能な条件があるように感じますが 常識的な人であれば簡単にクリアーできる条 […]
現在、税関と揉めてます
「事前教示」というと『HSコードと関税率の特定』を考えがちですが、事前教示はそれだけではなく、いくつかの種類があります。 それは次の通りです。 品目分類 減免税 原産地 関税評価 この中で最も一般的なも […]
コンビニ大変革 (RFIDはどうなるのか) 下
今回は「RFID」の話です。 RFIDとの初めての遭遇 RFID宣言と1000億円市場 RFIDは何枚必要か 本当に全部の商品にRFIDが付けられるのか? ユニクロとRFID RFIDの処分 本当に全部の商 […]
コンビニ大変革 (RFIDはどうなるのか) 上
今回は「RFID」の話です。 RFIDとの初めての遭遇 RFID宣言と1000億円市場 RFIDは何枚必要か 本当に全部の商品にRFIDが付けられるのか? ユニクロとRFID RFIDの処分 RFIDとの初 […]
欧州向け輸送に大変革が起こる
時間が無い方、文章を読むのが好きではない方は最後からお読み下さい。 一帯一路 日EU・EPA PPAP この話の行きつくところは? 一帯一路 これは、中国と中央アジアから欧州までを陸路で繋ぐ「一帯」と、中国 […]
まだまだ倉庫が足りない
目次 : アパレル企業の地殻変動 マテハン機器 アパレル品は旬のもの ファーストリテイリングはやはり物流最先端だ アパレル企業はこれからどうすればよいのか アーバンリサーチ オンワード スタートトゥデイ(ゾ […]
トラックの積込料と待機料が別立てになる?
トラック運送約款とは何だ? 「トラック運送約款」を読んだことがありますか。 おそらく、そんなものは読むことはおろか、聞いたこともない、という人が多いのではないでしょうか。それどころか、そもそも約款ってなあに???とい […]
キリンは味をしめたのか!?
コカ・コーラ 2017年6月7日の日経新聞に次の記事が載っていました。 「コカ・コーラボトラーズジャパンはキリンホールディングと業務提携を模索している」 「米コカ・コーラ本社とキリンホールディングは本年2月に資本提携を断 […]
1億総輸出入の時代が来る 『国際取引なんて簡単、簡単』
中小企業と大企業の数 日本の中小企業は381万社あり、そこで働いている従業員の数は3,361万人だそうです。内訳は、中規模事業者は56万社、小規模事業者は325万社です。 一方、大企業はというと1.1万社であり、そこ […]
海上運賃の上げ幅が大き過ぎる!!!
また今年も、海上運賃改定の時期がやってきました。 海上運賃は通常3ヶ月に一度改定されるのですが、基幹航路の一つである北米航路は、サービスコントラクト(SC)の見直しがこの時期に行われます。 昨年度は記録的な安値 […]
ヤマトと佐川 どちらが賢かったのか?
ヤマト運輸の値上げ戦略 ヤマト運輸の宅急便運賃の値上げが毎日のように話題になっています。 この話題は、ヤマト運輸の労働組合が2017年の春闘で 会社側に宅配便の荷受量の抑制を求めたことが発端でした。 これは、取扱個数が著 […]
通関料金の不思議
通関料金の不思議 通関料金は、輸入通関申告で1件当たり11,800円、輸出通関申告で1件当たり5,900円というように、上限額が決まっています。ちなみに5割までは割増ししてよい(※)となっているため、本当の上限額は輸 […]
通関士の自宅勤務が始まる!?
木村さん、『通関士の自宅勤務って知っていますか?』 と先日、お客様に言われました。 通関業法基本通達の改正については当然知っていたのですが、 この部分はなぜか読み飛ばしていたようで、 早速、改正文と、送っていただいた日経 […]
税関の事後調査の実態 後編
輸入に関する主な法律は「関税法」、「関税定率法」、「関税暫定措置法」です。 これら以外にも、食品であれば「食品衛生法」、「植物検疫」や「動物検疫」、医薬品であれば「薬事法」など多数の法律が関係してきます。 輸入者はこれら […]
税関の事後調査の実態 前編
昨年から急に増えてきた問い合わせがあります。 それは「税関による事後調査対応と対策」です。 ある日突然、税関から事後調査を行うという通知があり、慌ててネットで調べて『物流・貿易研究所』へ問合わせをしてくるというのが多 […]
通関士とは 後編
通関士になるには 通関士になるためには、国家試験に合格しなければなりません。これは、通関士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判断することを目的とした、財務大臣が決定する問題により各税関長が行う試験であり、毎年1 […]
通関士とは 前編
通関士はすごい 弁護士、会計士、税理士、不動産鑑定士、司法書士などいろいろな士業があります。 しかし、国内物流、国際物流を通じて 物流関係で士業と言えるのは唯一「通関士」だけです。 しかも合格率が10%という難関国 […]
日本の将来が書かれている 「USTR」の「NTEレポート」 後編
- 前回からの続き - (3) 小麦輸入制度 レポート:「日本では小麦は農林水産省を通じて輸入され、日本の製粉会社に 対して輸入額より相当に高く売り渡されている。 この高価格が日本に […]
日本の将来が書かれている 「USTR」の「NTEレポート」 前編
「USTR」と「NTEレポート」。 これらの言葉を初めて聞くという人は多いことでしょう。 「USTR」とは米国通商代表のことであり、米国の通商政策全般を担当する 大統領の直属機関で、各国との通商協議などで米 […]
TPPの実態は!? 後編
TPPのメリット 次の3つがTPPのメリットであると政府が発表しています。 「実質GDPは2.6%増加する」 「労働供給は約80万人増と見込まれる」 「GDPが約14兆円拡大する効果が見込まれる」 もしTPPが発効される […]
TPPの実態は!? 前編
流通研究社からお話をいただき、 同社が主催している「アジア・シームレス物流フォーラム2016」において、 5月19日に講演会を行いました。   […]
国際海上輸出コンテナの「総重量確定」 後編
荷送人とは誰なのか? 船会社と運送契約を結んでいる者が荷送人になります。 輸出者が荷送人になるのは当然のことですが、 その他にもNVOCC(フォワーダー)が荷送人になる場合があります。 ここで言う運送契約とは船荷証券(B […]
国際海上輸出コンテナの「総重量確定」 前編
輸出貿易に関わる者にとって関係が深い条約と法律が改正されました。 これらは本年7月1日から発効されるので、今月号ではその内容について解説します。 SOLAS条約 聞き慣れないかもしれませんが、SOLAS条約 […]
日本で初めての開港「長崎港」 後編
日本初の税関 1854年(安政元年)に日米和親条約と日英和親条約が締結された後、 1859年(安政6年)に、長崎、神奈川、函館に設けられた 「運上所」が税関の前身です。 そこでは、輸出入貨物の監督や税金の徴収業務が行われ […]
日本で初めての開港「長崎港」 前編
貿易に無くてはならないものの一つに「港」があります。 日本は島国であるため、輸出若しくは輸入の際に、 貨物は必ず港を通過します。空港も港の一つです。 空の港と書くくらいですから港に間違いありません。 日本史 […]
国際コンテナ戦略港湾 後編
日本の取り組み 「3本の柱」に基づいて、現在日本が行っている取り組みをいくつか紹介します。 1.「集貨」 ① 世界第5位のコンテナ取扱実績がある 韓国の釜山港でトランシップをする場合に、 いくつかの […]
国際コンテナ戦略港湾 前編
貿易立国 日本は「貿易立国」として経済成長してきました。 「貿易立国」とは、日本のように資源が乏しく、 海外から原油・鉄鉱石・原料や材料を輸入して 国内で加工、製品にして輸出し、その利益で経済を維持する国のことです。 & […]
第二の人生を迎える老朽化した「山下ふ頭」 後編
山下ふ頭の今後 山下ふ頭開発のキーワードはMICEです。 これは、観光庁が唱えているものであり、 Meeting (企業等の会議) Incentive Travel (企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ […]
第二の人生を迎える老朽化した「山下ふ頭」 前編
山下ふ頭とは 横浜で輸出入関係の仕事をしている人で 山下ふ頭を知らない人はいないでしょう。 山下公園に行ったことがあれば、 氷川丸越しに立ち並んでいる倉庫群を見たことがある方がいると思います。 そこが山下ふ頭です。 しか […]
保税地域と免税店 後編
免税店の危機 ところで、免税店で安く購入できなくなる事態が数年後にやってきます。 それはTPPです。TPPが発効されると多くの品目の関税が撤廃されます。 ここに記載した品目も同様であり、街中で購入する場合と比較して 消費 […]
保税地域と免税店 前編
保税地域と免税店 保税地域という言葉から連想されるものはCY(コンテナヤード)とか保税倉庫、 その他には国際展示場かと思いますが、 海外へ行くために空港に行ったことがある方ならば 誰もが知っている『免税店』も保税地域です […]
ミニマム・アクセス米と保管料 後編
ミニマム・アクセス米の輸入量 国が無税で輸入するミニマム・アクセス米の量は年間77万トンです。 このコメは、輸入後、1Kgあたり上限292円を上乗せして 販売できるということになっています。 輸入価格に上乗せすることで国 […]
ミニマム・アクセス米と保管料 前編
ミニマム・アクセス米? TPPの報道に際し、 「ミニマム・アクセス米」という言葉を頻繁に耳にするようになりましたが、 これはなんなのでしょうか。 1993年(平成5年)のウルグアイ・ラウンド農業合意によって […]
欧州で倉庫を設置するにはどこが最適か 後編
ベルギー・フランダース政府貿易投資局 1. みなし利子控除制度0.5%の資本登録税が廃止され節税効果がある。 2. 自己資金による投資をした場合、課税標準を縮小できると共に 3. 国内配当源泉税免除制度配当源泉税率ゼロで […]
欧州で倉庫を設置するにはどこが最適か 中編
2013年 空港別貨物取扱量順位表(抜粋) 順位 空港名 取扱数量 (百万トン) 1 香港 4.166 8 フランクフルト 2.094 9 パリ 2.069 10 成田 2.020 16 アムステルダム(ス […]
欧州で倉庫を設置するにはどこが最適か 前編
立地 EUで物流センターを設けることになったら、場所はどこにすべきか。 一番良いのは市場に近い場所です。 例えば、英国ならロンドン近郊、フランスならパリ近郊になりますが、 EU全域が市場であるとしても、 各 […]
港湾地区の保管機能 後編
コンテナ物流情報サービス(Colins) 国土交通省港湾局が、スーパー中枢港湾を核とした コンテナ物流の総合的集中改革プログラムにおける 港湾物流情報化推進のために開発したシステムであり、 コンテナ貨物を扱っている企業に […]
港湾地区の保管機能 前編
港湾地区とは 港湾地区は、臨港地区とも言われており、 港湾の管理運営を行うために必要な地区を指す言葉です。 東京港の臨港地区の場合、都知事が国土交通大臣の同意を得て指定しており、 取り扱う貨物等の種類に応じ […]
ニュージーランドはTPPの会合でなぜ怒ったのか? 後編
『バターの生産量と輸入量』 ここ数年、日本ではバターが不足ぎみです。 スーパーマーケットでもバターの棚が空であることが多く、 今冬も品不足になるだろうと言われています。 最近15年間のバターの国内生産量と輸入量をグラフに […]
ニュージーランドはTPPの会合でなぜ怒ったのか? 前編
『TPP交渉とニュージーランドと酪農製品』 2015年7月にハワイで行われた環太平洋経済連携協定(TPP)の 閣僚会合は合意に至りませんでした。 その一番大きな理由は、ニュージーランド(NZ)が 自国産乳製品の大幅な輸入 […]
インコタームズの使い方がおかしい 後編
『インコタームズの規則』 インコタームズでは11種類の規則が決められています。 これらは、大きく2つに分類されます。 一つは、「すべての輸送方法で適用可能なもの」。 もう一つは、「水上輸送でのみ適用可能なもの」です。 & […]
インコタームズの使い方がおかしい 前編
『インコタームズは』 貿易取引や国際物流を行っている人なら 知らない人はいないと言えるくらい、 世界中で使われている貿易取引のルールです。 「インコタームズ」という言葉を知らなくても、 その中で取り決められている貿易取引 […]
TPPとTPAの違いとは
『2015年8月の記事です』 TPP締結は目の前まで来ているように見えますが、なかなか締結されません。 これは、TPPの主要参加国である日本と米国の交渉が まとまらないことに起因しています。 TPPは、まず […]
「NACCS」の進化と、海外で使われている皆さんの税金 後編
そして2つ目の疑問である誰が作っているかについては『(株)NTTデータ』がその答えです。 第3の疑問である何故NACCSを導入するかは、簡単でしょう。 『無料でこれだけのシステムを導入することができ、 かつ […]
「NACCS」の進化と、海外で使われている皆さんの税金 前編
NACCSとは、税関へ輸出入申告を行うコンピュータシステムのことです。 その歴史は古く、1978年8月に航空貨物の輸入システムとして稼働しました。 その後、1991年に海上貨物の通関でも使用されることになり現在に至ってい […]
中国で物流事業を行うことは難しいのか 後編
事業種類別の外資規制 現在、物流事業に対して図1のような外資規制があります。 図1 「事業種類別の外資規制の内容」 事 業 外 資 規 制 鉄道 独資不可、中国側資本51%以上の中外合資、中外合作企業の […]