□ FTAと原産地証明

日本は14の国・地域とEPA・FTAを締結しており、

11の国・地域と協議中です(2014年9月現在)。

FTAが進展することにより貿易が活性化する反面、通関がより煩雑化してきています。

今後、締結されていくTPP、RCEP、FTAAPで使うべき原産地証明書のフォームはどれか、

効果的で安い関税を活用するためには原産地基準をどうすればよいか、

どこの国で原材料を調達しどこの国で製造すべきか等について

通関士試験に合格している専門家等が的確なご提案をいたします。

また、現在、政府は中小企業の貿易取引や農水畜産物の輸出を重視しており

補助金事業も毎年増加しています。私どもは、この分野においても力を入れています。

 

□ 税関事後調査

輸入ビジネスを行っている企業は数年に一度、税関による事後調査という、

輸入申告が間違いなく行われているかを確認するための査察が行われます。

事後調査の際に、輸入関税の納付に関して関税法等の違反があったと認定された場合、

延滞税が課されるとともに、過少申告加算税、無申告加算税や重加算税といわれる

附帯税が課されることがあります。

実際、平成22年度には東京税関関内では、事後調査を受けた会社の70%近くの会社が

申告漏れを指摘されており、50億円近くの税金が追徴されています。

これらは、追徴金を払うことに留まらず、以降の輸入申告時は輸入通関検査率が

上がることが懸念され、コストアップとリードタイム上昇になってしまいます。

当研究所では、通関士試験に合格している専門家等が、事後調査が行われる前に

通関関係書類の確認と事後調査の準備を行います。

事前に書類の整備と確認を行うことでコンプライアンスの実践にもつながります。

 

□ 関税評価

近年、国際間取引は本支店間取引、若しくは資本関係のある会社間の取引が多くを占めています。

このような取引では、その関係が輸入申告時の課税価格に影響を与えていることがあり、

関税定率法第4条のどの項目を適用させて課税価格を算出するか、

それらをどのように計算すればよいか等が重要です。これらを行わない場合、

後々、附帯税等の懲罰的な税金が追徴されることがあります。

これらを未然に防ぐためには税関への評価申告が必要になりますが、

その判断と課税価格の計算は関税法や関税定率法等を熟知していなければ難しく

専門家の判断が必要になります。当研究所では、評価申告の取得から見直しまでを行っております。

 

□ 安全保障と輸出管理

大量破壊兵器や通常兵器の開発・製造等に関連する資機材並びに関連汎用品の輸出や

これらの関連技術の非居住者への提供は、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づいた

管理をしなければならず、経済産業大臣の許可を受ける必要があります。

現在、日本の安全保障輸出管理制度は、

『リスト規制』『キャッチオール規制』の2つから成り立っており、

これらの判断と、これらの判断のための社内規制の確立が重要です。

当研究所では、安全保障輸出管理制度確立のための書類準備、

社内体制の確立の補助を行っております。

 

□ その他、税関手続きに関する諸事項

特恵関税の適用、関税暫定法第8条による加工再輸入減税、国際展示会に出店するための免税措置、

関税定率法による免税・減税措置、安全保障貿易管理等、公益財団法人日本関税協会で

国家資格である通関士試験対策講座の講師を務める関税と通関の専門家等が、

貿易取引に関して助言し最適な方法をご提案いたします。