国際海上輸出コンテナの「総重量確定」 後編

荷送人とは誰なのか?

船会社と運送契約を結んでいる者が荷送人になります。

輸出者が荷送人になるのは当然のことですが、

その他にもNVOCC(フォワーダー)が荷送人になる場合があります。

ここで言う運送契約とは船荷証券(B/L)のことです。

 

国が決めた海上コンテナ質量の確定方法

総重量計測法と加算方式という2種類の確定方法が決められています。

1.総重量計測法

海上コンテナに貨物を積載してから、

そのコンテナの重量を計測する方法です。

通常、海上コンテナを乗せたシャーシごと重量を計測し、

シャーシの重量を差し引いて総重量を求めます。

その際の測定器は、計量法に基づく特定計量器若しくは、

計量器のメーカーや管理者が、誤差の範囲が±5%であると

保証したものであることとされています。

2.加算方式

適切な計量器を使用して個々の貨物と梱包材を計測し、

それら各々の重量とコンテナ自体の重量を合算して求める方法です。

コンテナの自重はコンテナ毎に違いますが、

その重量はコンテナの扉に記載されているため、

その数値を使うことができます。

 

国への届出と登録

コンテナ重量情報の確定は誰もが行うことができるものではありません。

確定を行う者は、国土交通大臣への届出、若しくは登録をしなければならないのです。

①     国土交通大臣へ届出をする場合とは :

    荷送人自らがコンテナ重量確定を行う場合

②     国土交通大臣へ登録をする場合とは :

    荷送人から委託を受けて事業としてコンテナ重量確定を行う場合

 

重量の量り方

カタログ値や書類の数字だけではなく、実重量を計測すべきです。

その方法は、通称“カンカン”と言われている、

コンテナのシャーシごと重量を測定する

トラックスケールで測定するのが一番よいのですが、

港の付近ではその台数が少ないのが現状です。

 

最近では持ち運びが可能なものもあるので自社で用意することも可能です。

その他には、重量計が付いているフォークリフト用の爪もあります。

 

貿易アドバイザー 木村 徹