TPP交渉がなかなか進展しません。
その大きな要因が日米間の関税交渉であるということは、
メディア報道によって皆さんよくご存知のことと思います。
このTPPは12か国による多国間EPAです。
しかし、EPAの一般的なパターンは2国間交渉です。
では、TPPの基であるEPAとはそもそも何なのでしょうか。
また、FTAという言葉も聞きますが、EPAとの違いはどこにあるのでしょうか。
最近ではTPPという言葉ばかりが独り歩きしている感がありますので、
今回は基本であるEPAについて説明します。
■ EPAとFTA
「EPA」とは、Economic Partner Agreementの略であり
「経済連携協定」のことです。
その内容は「貿易の自由化に加え、投資、人の移動、
知的財産の保護や競争政策におけるルール作り、
様々な分野での協力の要素等を含む
幅広い経済関係の強化を目的としている」とされています。
「FTA」とは、Free Trade Agreementの略であり
「自由貿易協定」のことです。その内容は「特定の国や地域の間で、
物品の関税やサービス、貿易の障壁等を
削減・撤廃することを目的とするもの」とされています。
FTAはEPAの一部として機能しています。
一般の人に馴染み深いのは、
やはり関税の撤廃や削減を実施するFTAでしょう。
TPPにおいてもやはり関税交渉が一番クローズアップされています。
(つづく)
5月号 2/3 EPAとFTA
5月号 3/3 EPAとFTA
この掲載文は、ロジスティクストレンド誌に連載している内容を転載しております。
http://www.logitrend.info/
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経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)の締結状況については外務省のHPを参照してください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/
貿易コンサルタント 木村徹